指導者や教員をしていて、このような悩みはありませんか。
その悩みを解決する1冊として、「うまくやるための強化の原理―飼いネコから配偶者まで」をおすすめします。
サッカーの指導中に強化の原理を使うようになってから、選手が私の指示をスムーズに実行するようになりました。
本書で強化の原理を学ぶことで、自分の指示が通りやすくなります。また選手や生徒の行動を変えられるようになり、指導が容易になります。
この記事では、強化の原理がどのような場面で有効なのかをご紹介します。
強化の原理で人の行動を変える
人の行動を変えるための有効な方法として強化の原理があります。
- やってほしい行動をやらせる
- 新しい行動を身につけさせる
- やめてほしい行動をやめさせる
これらの場面で強化の原理が役に立ちます。
この原理で人の行動を変えられる理由は、
人間を含めた動物の行動は、その行動を行った直後の結果に影響を受ける
からです。
強化の原理を効果的に用いることで、人の行動を変えることができます。
やってほしい行動をやらせる
やってほしい行動をやらせるには強化を行います。
強化とは
行動の直後に何かが起こって、ますますその行動が繰り返されること
を言います。
例えば、宿題をしていたら褒められたとします。その後、宿題をする頻度が多くなれば宿題をするという行動が強化されたことになります。
やってほしい行動が起こったときに、好子(ご褒美をもらえる、褒められるなど)を提示します。
好子の提示によって行動が強化され、やらせたい行動を相手にやらせることができるようになります。
新しい行動を身につけさせる
新しい行動を身につけさせるときにはシェイピングを用います。
シェイピングとは、
やらせたい行動に少しでも近い行動を強化しながら、少しずつ目標としている行動に近づけていく
ことです。
シェイピングが可能な理由は、
生物の行動は変化しやすいから、少しずつ強化すれば新しい行動を身につけられる
からです。
例えば自転車の乗り方を教える場面。
自転車に乗るために必要なバランスを取る、ペダルをこぐ、ハンドルを操作するといった動作を一つずつ身につけます。
すべての動作ができるようになると自転車に乗れるようになります。
新しい行動を身につけさせるにはシェイピングが有効です。
やめてほしい行動をやめさせる
やめてほしい行動をやめさせる方法には次の7種類があります。
- 抹殺法
- 嫌子法
- 消去法
- 対立行動法
- 合図法
- 他行動法
- 動機法
ここでは、対立行動法と他行動法をご紹介します。
対立行動法
対立行動法とは、
やめて欲しい行動と物理的に同時にはできない何か別の行動を教える
方法です。
例として車の中で騒ぐ子どもに対して、一緒に歌を歌ったり、お話をしてあげたりすることがあげられます。
他行動法
他行動法とはやめてほしい行動以外のすべての行動を強化する方法です。
例えば車の中で騒ぐ子どもに対して、静かにするまで待ち、「静かにしているからお菓子を買ってあげる」と言います。
これにより静かにしていることが強化され、車の中で騒がなくなります。
まとめ
人の行動を変えるときには強化の原理が有効です。
- やってほしい行動をやらせる
- 新しい行動を身につけさせる
- やめてほしい行動をやめさせる
これらのことが必要な際にはぜひ強化の原理を使ってみてください。
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