高体連主催大会は不要
各地で高校総体の県予選が行われている時期です。
この時期の運動部顧問は学校の業務と並行して県総体の業務があり忙しくなります。
県総体の業務として公営会場や警備会社等との連絡、審判の割当、役員旅費の準備などがあります。
注目度の高い競技は観戦者も多く、運営にミスがあってはいけないためストレスがかかります。
ストレスにさらされて思うのは高校総体がなければということ。
さらにはその他の高体連主催大会もなければ、仕事によりゆとりが生まれるのにということです。
高体連主催大会が不要だと思う理由
競技団体主催大会と合わせて1年中大会期間
高体連主催大会として高校総体、選手権大会、新人戦があります。
各大会を終えるのに2ヶ月程度かかります。
その合間をぬって競技団体主催のリーグ戦が入ります。
これにより年間で大会がないのはたったの2か月になります。
またリーグ戦は高体連主催大会の間に詰め込むように試合が組まれるので、過密日程になっています。
3連休の内2日が試合というのが珍しくありません。
4月から大会が始まり、すべての大会が終了するのが1月。
教員も生徒も疲弊しています。
トーナメント戦の弊害
高体連主催大会の試合はすべてトーナメント戦です。
負けたら終わりのトーナメント戦にはさまざまな弊害が指摘されています。
例えば以下のようなものがあります。
- 勝利至上主義になりがち
- 弱いチームは試合数が少なくなる
高体連主催大会は上位大会への進出校を短期間で決めなくてはなりません。
そのため弊害も多いトーナメント戦で行うしかないのです。
リーグ戦文化の広がり
トーナメント戦のデメリットを解消するためにリーグ戦が導入されています。
自分は選手育成のためにはリーグ戦が適していると実感しています。
負けても次がある安心感から選手に出場機会を与えることができます。
試合で出た課題を練習し次の試合に臨む。そして練習の成果を確認する。
このサイクルを何回も繰り返すことができます。
これにより選手の競技力がどんどん伸びていきます。
リーグ戦を充実させることが必要だと考えます。
一方で高体連主催大会との日程の兼ね合いでリーグ戦が過密日程になっています。
この問題を解決するためにも大会数の削減、特にトーナメント戦の高体連主催大会を削減すべきです。
教員が低賃金で大会運営を行なっている
高体連主催大会を運営しているのは教員です。
そこで得られる賃金は仕事の規模や責任の重さに見合うものではありません。
支給されるのは「特殊勤務手当」と「交通費+高体連が必要と認めた経費(旅行諸費+昼食代の1,500円)」のみです。
なお特殊勤務手当は生徒を引率している場合のみ支給されます。
生徒の引率を伴わないで大会運営に従事する場合は「交通費+高体連が必要と認めた経費」のみの支給になります。
時給換算すると最低賃金にも届かない額になります。
まとめ:高体連主催大会を廃止して教員と生徒にゆとりを!
高体連主催大会を廃止することで教員も生徒もゆとりのある生活を送れるようになると考えます。
高体連主催大会があることで以下のような問題が起きています。
- 1年中大会が行われている
- 大会が弊害も多いトーナメント戦で行われている
- 競技団体主催のリーグ戦の日程が過密になっている
- 教員が低賃金で大会運営を行なっている
大会を競技団体主催のリーグ戦のみにすることで得られるメリットは多数あると考えます。
教員の働き方改革の一環として運動部活動の大会についても見直してほしいと思います。
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