「授業がわかりにくいと言われた」
「テストで点数がとんでもなく低い生徒がいる」
「自分の説明を聞いていない生徒がいる、寝ている生徒がいる」
授業をしていて自分の説明が伝わらない時はとてもつらい気持ちになります。
「聞きなさい」と注意したいんだけど、自分の力不足にも原因があるかと思うと注意しきれない。
ましてや最近は映像授業なんかもあるから、そんなのと比較するとますます自分の授業に自信がなくなる。
授業を聞かせたいんだけど、それをさせる明確な根拠を示せない。
どうしたらいいのか…
このような悩みに対して次の2つの対処法を考えました。
- 自分の教え方がその生徒には合わなかった
- 自分がつらいと感じていることを生徒に伝える
自分はこの考え方をするようになってから、授業で感じるストレスがぐっと少なくなりました。
また自分のやるべきことに集中できるようになり、生徒から質問される回数が増え、授業がうまくできたと感じることも多くなりました。
同じ悩みをもつ先生にもぜひ試してもらいたい考え方です。
自分の教え方がその生徒には合わなかった
授業を聞いてもらえない、理解してもらえないと、自分の教え方が悪いと思ってしまいます。
指導方法に改善の余地があるという点では正しいのかもしれませんが、有名塾講師の授業だってわかりにくいと感じる生徒はいるはずです。
つまり、教え方が悪いのではなく、自分の教え方がその生徒には合わなかったというだけなのです。
上越教育大教授の西川純教授の著書にもエキスパート・ノービス研究を根拠に、先生が生徒の最良の教え手にはなりえないということが述べられています。
1人の教員がクラスの生徒全員にわかりやすく教えられると考えることが間違いなのです。
自分の教え方に合う生徒もいれば合わない生徒もいる方が自然だと思いませんか?
教え方が悪いと自分を責めるのではなく、自分の教え方と合わなかったと捉える。
そして教え方が合う生徒のためによりわかりやすい授業ができるように努力する。
このほうが毎日の仕事をポジティブに取り組めると思います。
また自分の教え方と合わない生徒には他の先生や生徒にサポートをお願いしたり、授業内容の理解につながる情報を提供したりして見捨てないようにします。
自分がつらいと感じていることを生徒に伝える
自分の授業を理解してもらえないのは納得できたけど、授業中寝られたり、内職されたりするのは許せない。
そんな方は生徒に自分の気持ちを伝えてみてはどうでしょうか。
「あなたの行動で私は〇〇な気持ちになっている。だからやめてもらえないか。」
このように言うことで、相手にその行動によって自分がイヤな気持ちになったことを伝えます。
生徒に授業を聞かせる根拠や聞かせられるだけの授業をしようとすると難しいですが、自分の感情をシンプルに伝えることでその行動をやめてもらいます。
自分の気持ちを伝えても変わらない生徒であれば、かかわるのを避けた方がいいと思います。
そこに労力をかけるよりも自分を必要としてくれる生徒に労力をかけた方がいいし、わかりあえない人とは何をしてもわかりあえません。
他の先生や生徒に相談する方がいいでしょう。
日常生活であれば、わかりあえない人とは今後一切会わないようにすればいいのですが、少なくとも1年間は同じ空間にいなければいけないのは教員の辛いところですね。
まとめ
生徒が授業を聞いてくれない。
聞かせたいんだけど、それを強制するだけの根拠や自信がない。
そんな先生には以下の2つをおすすめします。
- 自分の教え方がその生徒には合わなかった
- 自分がつらいと感じていることを生徒に伝える
生徒が授業を聞いてくれないのは教え方が悪いわけではありません。自分の教え方がその生徒と合わなかっただけです。
自分の指導力不足を責めるのではなく、自分の教え方が合う生徒に対してより良い指導ができるように努力しましょう。
自分の教え方が合わない生徒には他の先生に援助をお願いするなど、見捨てない程度にサポートをしましょう。
授業中にされて嫌な行動には自分の気持ちをシンプルに伝えてやめてもらいましょう。
自分の気持ちを伝えても行動を変えない人とはかかわるのはやめましょう。
先生だったらすべての生徒を変えられると考えるのは間違いです。
先生も生徒も人間。合う合わないがあります。
合わないからと互いを否定するのではなく、それぞれを尊重して、それぞれが合う人とかかわればいいのです。
合う人とのかかわりのなかで自分がその人に貢献できるように努力する生き方の方が毎日が充実すると思います。
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